今治キャンプで、お父さんになりました。
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記<9>
合格発表の瞬間。愛媛に感じた魅力と今治キャンプの貴重体験
すっかり愛媛の虜に
確かその仕事が終わったのが16時過ぎ。
携帯を見てびっくりした。ものすごい数の着信とメッセージ。そのメッセージを開くと「合格おめでとう」「すごい!」と、祝福の言葉……そこで僕は愛媛マンダリンパイレーツから合格をもらったことを知った。
正直、実感があまりなかった。でも、めちゃくちゃ嬉しかった。
ネットニュースを開くと、僕の合格がニュースになっていて、なんだか違う世界に飛んでいったような感覚だった。
「夢って叶うんだな……」
小学校の卒業アルバムに書いた夢「プロ野球選手になりたい」は、30数年が経った昨日まで、遠い過去でしかなかった。それが、今、現実になったのだ。
動かなければなにも変わらないけれど、動いたらなにかが変わる可能性がある。そんなことを実感したと同時に、今回のトライアウトを受けることを許してくれた相方や、サポートをしてくれた人たちに感謝の気持ちでいっぱいだった。
現実的な話をすると、合格になったから即入団となるわけではない。内容に同意し、契約書を交わし、そこで初めて愛媛マンダリンパイレーツの選手となる。
この間に葛藤があったことは、この連載でも書いたとおりだ。
意を決し、単身愛媛に渡ることを決め、契約書を交わすと、入団発表の場まで設けていただいた。あのときの気持ちは忘れられない。
そして部屋探しのために数日滞在しただけで愛媛の虜になった。
ご飯もおいしいし、人も温かい。
2月22日の合同自主トレまでにいろいろな手続きをすませ、そしてトライアウトで感じた体力づくりや、全身を効率的に使って最大限の力を発揮できる身体づくりをやっていこうと決意した。
そうして、日々は流れ最初にも書いたとおり開幕まで数日を迎えた。